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ニュース 開発情報 P-1


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2012-5-7

富士通研究所
スマートフォンで簡単に肌の状態を測定する技術を開発
カラーパッチを用いることで家庭でも正確な測定が可能に


 富士通研究所は、スマートフォンのカメラを用いて人の肌の状態、特に肌の色を正確に測定する技術を開発した。

 従来、肌の状態を測定するには、ユーザーが店頭に出向き、専門家が専用機を用いて行っていた。一方で、性能向上が著しいスマートフォンのカメラを用いて、ユーザーが手軽に家庭で肌の状態を測定できる可能性が出てきた。しかし肌の色に関しては、各家庭にある照明の影響などにより、本来の色とは異なった色に測定されてしまう課題があった。

 今回、新規に考案した「カラーパッチ」を用いることにより、スマートフォンを用いて肌の色を正確に測定することが可能となった。また、本技術を用いれば、肌のシミや毛穴の目立ち度も測定することができる。これにより、ユーザーが店頭まで出向くことなく、家庭で手軽に肌の状態を知ることが可能となる。また、企業にとっては、本技術を自社サイトへの誘導、商品リコメンデーションのためのツールとして活用可能であり、売上の拡大に貢献することが期待される。

 なお、本技術は、5月17日(木曜日)、18日(金曜日)の2日間、東京国際フォーラムにて開催される「富士通フォーラム2012」に出展する。

 ●開発の背景

 肌の状態を測定する場合、ユーザーが化粧品メーカーなどの店頭に出向いて、専門家が専用機で測定するのが一般的。しかし、ユーザーにとっては店頭まで出向くのが面倒なことから、家庭で手軽に肌の状態を測定したいという要望があった。また、企業にとっても店頭来訪客以外の新規顧客の獲得に向けての期待がある。

 ●課題

 ユーザーが家庭でスマートフォンのカメラを用いて肌を撮影する場合、各家庭の照明の影響などにより、実際の肌の色とは異なる色に撮影されてしまい、正確な測定が困難という課題があった。

 ●開発した技術

 今回、スマートフォンのカメラを用いて、家庭でも手軽に肌の色やその他の肌の状態を測定することが可能な技術を開発した。開発した技術の特長は以下の通り。
  1. 肌の色の補正技術

    各家庭の照明の影響などにより、実際の肌の色とは異なる色に撮影されてしまった場合でも、新規に考案したカラーパッチを用いることで、正確な肌の色に補正する技術を開発した。ユーザーはまず、カラーパッチを肌に当て、スマートフォンで肌を撮影する。この時、撮影された肌の画像は、あらかじめ色の情報が正確に判っているカラーパッチ内に配置された基準色のパターンといっしょに撮影されるため、肌の色と基準色との色の差分情報を用いることで、肌の色を正確に補正することが可能となる。また基準色のパターンを4パターンさまざまな角度に配置することで、照明の角度などにより色むらが生じた場合でも正確に補正することが可能となる。

  2. カラーパッチの基準色パターンの自動領域抽出技術

    上記の色補正を行うためには、カラーパッチ内の基準色のパターンを正確に読み取る必要がある。撮影した画像から基準色パターンの輪郭の抽出を行い、さらに各色の領域を自動的に抽出する技術を開発した。撮影の際に髪の毛や指などがカラーパッチ内の基準色パターンに多少映り込んだ場合でも、正確に各色の領域を抽出することが可能。


 ●効果

 今回開発した技術を用いることで、スマートフォンを用いて肌の状態(肌の色、シミ、毛穴の目立ち度)を測定することが可能となる。これにより、ユーザーが店頭まで出向くことなく、家庭で手軽に肌の状態を知ることが可能となる。また、企業にとっては、本技術を自社サイトへの誘導、商品リコメンデーションのためのツールとして活用可能で、売上の拡大に貢献することが期待される。

 ●今後

 今後は、撮影方法をより簡単にするためのユーザビリティ向上に取り組んで行く予定。本技術は、すでに社内で実証実験を実施しており、実験で得られた知見をもとにさらに改良を行い、2012年度中の商用化を行う予定。




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2012-5-2

富士通研究所
タブレット端末に内蔵可能な
世界最小・最薄の手のひら静脈認証センサーを開発

厚さ 5mmの光学センサーにより、薄型モバイル機器にも組み込み可能


試作した厚さ 5mmの超小型手のひら静脈認証センサー光学系



 富士通研究所は、タブレット端末に内蔵可能な世界最小・最薄の超小型手のひら静脈認証センサーを開発した。イメージセンサーなどの光学系部品を新たに設計することで、厚さ5ミリメートル(mm)の薄型化を実現した。

 従来と同等の認証性能を維持したまま、従来の二分の一以下の厚さを実現したことで、薄型化が進むタブレット端末やスレートPCなどのモバイル機器にも容易に組み込むことが可能となった。これにより、手のひら静脈認証の活用の範囲が広がり、多くのお客が簡単な操作で確実な認証を行うことができる。

 ●開発の背景

 近年、企業や金融機関での情報漏洩やなりすましによる被害防止のため、利用者の本人認証を行う技術として、生体情報を利用するバイオメトリック認証技術の普及が進んでいる。

 同社は、バイオメトリック認証技術のなかでも、「高い認証精度」「体内情報を利用するため偽造が困難」などの優れた特長を持つ手のひら静脈認証技術を開発し、非接触型手のひら静脈認証装置「PalmSecure(パームセキュア)」として販売しており、金融機関の本人認証や企業でのPCログイン、入退室管理などに活用されている。昨年には、センサーの小型化・薄型化と、より手軽な認証動作を実現したセンサーを開発し、実用化された。しかし、昨今のビジネスでは、タブレット端末やスレートPCの爆発的な伸びに代表される、より小型の端末機器でのセキュリティ向上への要望がこれまで以上に高まってきている。

 ●課題

 従来、高い認証性能と利用者の操作性を両立した手のひら静脈認証センサーを実現するためには、受光面積の大きな高性能イメージセンサーが必要だった。しかし、これが小型化を進めるうえで課題となっており、A4サイズのノートPCへの内蔵が限界だった。また小型・薄型化しても、従来の手のひら静脈センサーで撮影した画像と差が生じると、従来の認証データとの互換性が保てなくなるため、システム構築時に制約が生じるという課題があった。

 ●開発した技術

 今回、タブレット端末に内蔵可能な世界最小・最薄の超小型手のひら静脈認証センサーを開発。光学系を新たに設計することで、より受光面積の小さい小型イメージセンサーを採用した場合でも、従来と同等の認証性能を実現している。開発した技術の特徴は以下の通り。
  1. 携帯電話やWebカメラで使用される小型のイメージセンサーの利用技術

    小型で低コストのイメージセンサーを採用することにより、静脈認証センサー全体のサイズの小型・薄型化を実現。また、このイメージセンサーから得られる撮影画像を認証に利用可能な品質に補正する技術を開発した。

  2. 従来の手のひら静脈センサーとの互換性を実現するための光学設計技術

    従来の手のひら静脈センサーの認証データとの互換性を保つために、シミュレーションを重ねることで小型・薄型化した場合でも従来と同等の画角を得る低歪広角レンズと、均一な照度分布を実現する拡散照明系を開発した。


 ●効果

 同技術により、従来の手のひら静脈センサーとの互換性を保持しつつ、同等の認証性能と小型・薄型化の両立を実現。2011年5月に製品出荷した薄型手のひら静脈認証センサーに比べ、容積で80%減、厚さ5mmのサイズに収めることに成功した。これは、従来のノートPCやスレートPCで指紋センサーを設置していた部分に格納可能なサイズであり、薄型化が進むタブレット端末などのモバイル機器にも容易に組み込むことが可能となる。これにより、手のひら静脈認証の活用の範囲が広がり、多くのお客が簡単な操作で確実な認証を行うことができる。

 ●今後

 富士通研究所では、引き続き、超小型手のひら静脈認証センサーの実用化に向けた研究開発を進めて、小型機器への組込み用として、早期の実用化を目指す。




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2012-4-26

富士通研究所
既存の携帯電話やスマートフォンで簡単に3D映像撮影を可能に
小型アタッチメントとクラウドでの映像処理により、見やすい3D映像を実現


 富士通研究所は、既存の携帯電話やスマートフォンなどのカメラ付き端末で3D映像を撮影できる技術を開発した。

 近年、映画やテレビで3D映像を見る機会が増えてきている。写真や動画の共有サイトでも3Dに対応したサイトが出てきており、自分で撮って楽しむことのできる3D撮影機器が求められている。しかしこれまでは、3D映像の撮影には専用の機器が必要で、誰もが簡単に撮影できるものではなかった。

 今回、小型で安価なアタッチメントを既存の携帯電話やスマートフォンのカメラの前に取り付け、撮影した映像をクラウドで3D映像へ変換処理することで3D映像の撮影を可能にする技術を開発した。
 本技術により、ユーザーは簡単に3D撮影ができるようになるため、ブログやWebページ、写真や動画の共有サイトでの3Dコンテンツの普及が期待される。

 なお、本技術の詳細は、2012年6月4日(月曜日)から米国・ハリスバーグで開催される国際会議「IEEE ISCE (International Symposium on Consumer Electronics)」にて発表予定。

 
開発の背景
 
 近年、映画やテレビで3D映像を見る機会が増えてきている。またインターネット上の写真や動画の共有サイト上でも3D映像に対応したサイトが増えてくるなど、3D映像を見る側の環境が整う一方で、3Dコンテンツの不足が指摘されてきた。このことから、ユーザー自身で3D映像を撮って楽しむ撮影機器が求められている。

 ●課題

 一般ユーザーが3D撮影を行う場合、2つのレンズと撮像素子がある専用機器を購入する必要があり、誰もが簡単に3D撮影できるものではなかった。また、撮影した2つの映像から歪みを除去し、見やすい3D映像に変換するためには高負荷の映像処理が必要となり、既存の携帯電話やスマートフォンなどでは処理能力の点で、困難であるという課題があった。

 ●開発した技術

 今回、小型で安価なアタッチメントを既存の携帯電話やスマートフォンのカメラの前に取り付け、撮影した映像をクラウドで3D映像へ変換処理することで3D映像の撮影を可能にする技術を開発した。
 開発した技術の特徴は、以下の二つ。
  1. 小型で安価なアタッチメントの適用を可能にした独自の映像処理技術

    左目用と右目用の映像を一つの撮像素子へ取り込むアタッチメントを携帯電話やスマートフォンに装着可能なサイズにするため、独自の映像処理技術と組み合せて小型化を図った。開発したアタッチメントでは、左目用と右目用の映像に示す歪みが発生するが、この歪みをカメラ内の撮像素子に取り込んだ後で補正処理を行うことにより、アタッチメントを57ミリメートル(mm)×14mm×14mmのサイズに小型化した。また平面ミラー4枚で構成することで、市販品と比べてコストを約1/10に削減した。

  2. 高負荷の映像処理をクラウドで処理

    アタッチメントのミラーで生じる歪みを補正する処理、および見やすい3D映像に変換する処理といった負荷の高い処理をクラウドで行うことで、携帯電話やスマートフォンに専用のソフトウェアやプロセッサの導入が不要となった。


 ●効果

 本技術により、ユーザーは専用機器を買わなくても既存の携帯電話やスマートフォンで3D撮影が可能になる。これにより、一般ユーザーの作成した3Dコンテンツが増え、3D映像に対応した写真や動画の共有サイトでのコンテンツ不足の解消が期待される。またユーザーのブログやWebページ上で3D映像を使うことで、2D映像にない迫力や臨場感のある表現が容易になり、読者を惹き付ける情報発信ができるようになる。このようにして、3Dを利用した魅力的なコンテンツが増えていくことが期待される。

 ●今後

 今後は撮って楽しむ用途以外に、距離の測定や、寸法や形状の測量など、3D映像の利活用を想定した技術開発を検討していく。

 なお、本技術による3D映像変換を「ニフティクラウド」(注1)の仮想サーバ上に設置し、「デイリーポータルZ」(注2)と共同で実証実験を行う予定。
 実施詳細については、「デイリーポータルZ」編集部が企画・運営を行う 3Dコンテンツのポータルサイト「3DポータルZ」の アタッチメント利用者募集ページ を参照。


注1  「ニフティクラウド」:
仮想化されたコンピューティングリソースを必要なときに必要な分だけ、オンデマンドで利用できるパブリック型クラウドコンピューティングサービス(2011年10月末現在の利用社数:1,000社以上)。
注2 「デイリーポータルZ」:
2002年10月からニフティ株式会社が運営するコラム・特集サイト。日々の生活の中にある面白いこと、面白い場所、こんなことしたら面白いに違いないと思ったアイデアを通常1日4本の記事で毎日紹介。月間来訪者は約127万人(2011年9月末日現在)。





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2012-4-24

 ~富士ゼロックス~
Denshi-Penで読み取るドット画像を見えなくする技術を開発

手書き情報入力システム「Denshi-Pen」で書いた文字をより読みやすく


 富士ゼロックスは、紙に書いた手書き情報を、簡単かつ迅速に電子化する手書き情報入力システム「Denshi-Pen」で使用するドット画像が印刷された専用紙(写真1)について、ドット画像を見えなくする技術注1を開発した。

 「Denshi-Pen」は誰もが馴染みのある「ペン」と「紙」とからなるユーザーインターフェイスでお客先や屋外、工場内等のPCを持ち込めない現場で「紙に書く」というオペレーションを変えることなく、手書きした情報を簡単かつ迅速に電子化することができる。

 「Denshi-Pen」では、事前に位置情報等を符号化したドット画像を紙に印刷しておき、紙に文字等を書く際にカメラが搭載されたペンでそのドット画像を撮影し、符号化された情報を読み取っている。これまではドット画像をカーボンブラックを含む墨インクで印刷するため、紙面全体を薄灰色にしてしまう課題があった。

 ●人間の眼に見えず「Denshi-Pen」で読み取れる色材を独自開発

 同社で長年培ってきた電子写真感光体向け材料技術をベースに、可視光領域には吸収がないことで人間の眼に見えにくい反面、ペンに搭載したカメラでは読み取れる赤外光吸収色材を独自に開発した。この見た目が透明に近い赤外光吸収色材を用いたインクで印刷した紙は、従来のドット画像による紙全体の薄灰色が解消され、白色普通紙と同様に見た目も美しく、また書いた文字も読みやすくなる。


 なお、4月24日より「Denshi-Pen 1 JS」1個を新たに購入したお客の中で希望される先着700名に、この技術を採用した「Denshi-Pen Standard Notebook White(B5判) 」1冊を無料で進呈する。申込方法については、下記のサイトをご覧ください。



申込期間 2012年4月24日~5月31日
URL


注1
新開発の色材を用いたオフセット印刷用インクで印刷した場合。従来の電子写真方式(トナー)を用いた印刷では対応しない。




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2012-4-5

富士通研究所
業界初!人から学習し自動的に能力が高まる文章校正技術の開発に成功
複数の誤りの同時修正を実現し、
外国人の作成する日本語文書の誤りを8割削減


 富士通研究所は、文章の校正作業において、人が校正した文章の履歴を使って、文章校正を自動的に行う技術を、業界で初めて開発した。これにより、校正履歴が蓄積されるに従って校正能力が自動的に向上する文章校正システムが実現できる。同技術により、近年、オフショア開発の拡大に伴い増加する、開発受注先の外国人によるプログラム仕様書など日本語文章の執筆作業において、その品質を向上させることが可能になる。今回、中国語ネイティブが作成する日本語文章に対して、1万件の校正履歴を用いた自動校正を実行したところ、約80%の誤りを修正できることを確認している。

 オフショア開発のほか、企業内や特定業種に向けの校正作業などにおいても、低コストかつ短期間で高い校正精度を確保することが可能となる。

 ●開発の背景

 企業のグローバル化にともない、中国を中心にオフショア開発が増加しており、開発受注先の外国人によるプログラム仕様書の執筆など、日本語文章の執筆機会が増えている。しかし、外国人にとって日本語の執筆は容易ではなく、「て」「に」「を」「は」などの助詞の誤り、用語の使い方の誤りなどがしばしば発生する。この問題に対処するため、納品を行う前に日本人による校正作業を行う必要があり、多大な時間を費やしている。オフショア開発の現場においては、このような校正担当の日本人の仕事を代替してくれるような、なおかつ、外国人執筆者自身が効率的に校正できる日本語校正支援システムが求められていた。


 ●課題

 これまでも、文章作成において文章の誤りを指摘したり、正しい語句を提示するような文章校正支援技術や製品が開発されている。これらには、不適切な単語や置き換えるべき表現を事前に辞書登録しておき、原文と辞書の表記がマッチした部分を正しい語句に置き換えることで文章校正を支援する手法が用いられている。しかし、辞書の追加やメンテナンスに継続的な工数がかかるうえ、検出できる対象が無条件に文字列置換えができるものに限定されるなどの制約があった。このため、一つの文章の中に複数の誤りが存在するような対象、例えば、「梅雨は雨を降ります」といった文章を修正するには、「梅雨の雨」のほか「春の雨」、「夏の雨」、「秋の雪」、「春の雪」など、あらゆる組み合わせを登録する必要があり、対応が困難だった。そこで、校正担当者のように幅広い表現に対応することができ、かつ、低コストで運用できる文章校正技術の開発が課題となっていた。

 ●開発した技術

 人が行った校正作業の履歴データ(校正前と校正後の文章のペア)を登録するだけで、過去に人が行った校正をシステムが学習し人と同じように校正を行うことができる技術を、業界で初めて開発した。同技術は、次の様な手続きで校正履歴のみを用いて校正を行う。
  1. 対象文と似た文を修正前の文に持つ校正履歴データを検索
  2. 対象文と修正前の文の共通部分と修正後の相違部分を特定
  3. 対応する語句が持っている品詞など文の構造としての共通性から文の距離を求め校正の可否を判断
  4. 校正可能であれば、対象文の表現を修正


 開発した技術の特長は以下の通り。

  1. 自動的に能力が高まる校正アルゴリズム

    参考にする校正履歴の選択と、適用の可否判断を自動的に行うことで、特別な校正辞書や校正辞書を作成する手間なしに、校正者による校正履歴を新しく取り込むだけで、システムの校正能力を高めることができる。

  2. 幅広い校正項目に対応

    人間の構成した文をそのまま利用することが可能となり、これまで自動修正が困難な誤りも検出し、正しい表現に直すことができりようになった。たとえば、先ほどの「梅雨は雨を降ります」というような複合的な誤りの例でも、対象文と校正履歴の修正前文章で対応する語句が持っている品詞などを用いて文章間の共通性と意味の近さを評価することで、校正することが可能になる。


 ●効果

 今回開発した技術を用いることで、執筆者が外国人でも日本語文章を執筆者自身で校正できるようになった。今回、中国語ネイティブが作成する日本語文章に対して1万件の校正履歴を用いた自動校正を実行したところ、約80%の誤りを修正できることが確認された。また、助詞や動詞活用など従来の技術では校正が困難な対象も対応可能となりった。また、校正履歴から自動的に校正方法を学習するため、企業内や特定業種に向けの校正作業などにおいても、短期間で高い校正精度を確保することが可能となる。

 ●今後

 2012年度より、同社のオフショア開発を担っている中国の関係会社にて、同技術を用いて開発した校正支援ツールの適用を開始する。また、2013年度を目途にクラウドサービスとしての実用化を目指す。





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2012-3-26

 富士通研究所
付箋を用いたブレーンストーミングの電子化を
デジタルペンを活用して支援する技術の開発に成功
従来の手入力による電子化作業と比較し、作業コストを80%以上削減


 富士通研究所は、業界で初めて、付箋を用いたブレーンストーミング結果の電子化をデジタルペンを活用して支援する技術を開発した。

 現在、付箋紙(以下、カード)を用いたブレーンストーミングは業務分析やアイデア創出などで重要な手段となっており、たとえば、企業や団体などで、コンセプト作りや意見交換を求める方法として多く用いられている。これまで、ブレーンストーミング結果のカードの配置や内容を電子化して記録・保存するためには、カード群を撮影した画像をもとにカードの位置や内容を人が手で入力する必要があり、多大な工数がかかっていた。

 今回、デジタルペンの活用と富士通研究所独自の画像処理技術を組み合せることで、カード群を撮影した画像から個々のカードの位置と内容の電子化を支援する技術を開発した。本技術により、ブレーンストーミングの後日の振り返りや検索・利活用が容易になり、これまでの人手による作業工数を80%以上削減することに成功した。

 本技術の詳細は、2012年3月29日(木曜日)から神戸で開催されるパターン認識・メディア理解(PRMU)研究会で発表する予定。

 現在、カードを用いたブレーンストーミングが業務分析や新たなアイデア創出などの重要な手段となっており、たとえば、いろいろな企業や団体において、コンセプト作りや新しい発想を得るためにカードを使った会議・意見交換がよく行われていru
。富士通では、フィールドイノベーション(注1)の活動において、お客様の業務課題を分析するため、カードを用いたお客様とのブレーンストーミングを行っている。しかし、ブレーンストーミングの結果を記録・保存し、活用するには、手書きのカードを人手でテキスト入力する電子化作業を伴うため多大な工数が必要となり、作業効率化の課題となっていた。

 ブレーンストーミングの結果を電子化するためには、ホワイトボードや壁などに貼り付けたカード群をデジタルカメラで撮影し、撮影画像からカードの配置や内容をテキスト化する。しかし、ブレーンストーミングは、さまざまな照明環境のもとで行われるため、撮影したカードは明るかったり影がかかったりしていることがあり、カードの領域を画像処理で自動抽出すること困難だった。また、カードに書かれる文字は手書きで自由に書かれた文字であるため、手書き文字に対して文字認識を行っても高い精度を実現することが難しい状況にあった。

 今回、デジタルペンの活用と独自の画像処理技術の組み合せにより、カード群を撮影した画像から個々のカードを自動でテキスト化する電子化支援技術を開発した。開発した技術の特長は以下の通り。
  1. 高精度なカード領域抽出方式

    デジタルカメラで撮影した画像から高精度にカード領域を自動抽出する。画像を多段階に2値化し、その結果を階層的に分析してカードの領域を見つけ出すことにより、さまざまな照明環境のもとでも高精度にカード領域を抽出することができる。

  2. デジタルペンの軌跡情報とカードとの対応付け方式

    デジタルペンでは文字の軌跡情報を取得することができるため、軌跡情報を活用した文字認識によって、画像に対する手書き文字認識よりも高精度な文字認識結果が得られる。そこで、抽出したカード領域の画像とデジタルペンの軌跡情報とを照合し、デジタルペンの文字認識結果を対応するカードのテキストとして自動入力できる。これにより、高精度なテキストの自動入力が可能になった。



 PCとデジタルカメラ、デジタルペンを用意するだけで本技術を適用することが可能であり、これまでの人が手入力で作業する場合と比較して、電子化工数を80%以上削減できる。また、ブレーンストーミング結果をPowerPoint®やExcel®の形式として簡単に出力することができるため、後日の振り返りや再整理など、さまざまな用途に向けた検索・利活用も可能になる。

 本技術を、グループワークに新しい価値を与える技術として成長させていく。また、富士通のフィールド・イノベーション活動を支援するツールとして展開していくとともに、2013年度の実用化を目指し、実証実験を踏まえてさまざまな利用シーンへの適用を検討していく。


注1 フィールド・イノベーション:
お客様の業務に着目し、その構成要素である「人」と「プロセス」と「ICT」を見える化することで本質的な課題を見極め、お客様とともに改善・改革を推進する取組み












2012-2-27

パナソニック
業界初 個人データを保護するスマートフォン向け技術を開発
写真や電子メールを鍵付フォルダに格納



 パナソニックは、レッドベンド・ソフトウェア(本社:米国マサチューセッツ州)と共同で、AndroidTMを搭載したスマートフォン内の写真・動画、電子書類、電子メール等の個人データを保護する技術を開発した。本開発により、スマートフォン紛失時やダウンロード・アプリケーションのユーザが意図しない動作時の流出リスクに対して、個人データを保護することが可能となる。本技術は、今後発売されるパナソニックモバイルコミュニケーションズ製のスマートフォンに適用していく予定。

 スマートフォンによる写真・動画撮影、オフィスツールや電子メール利用が広がるにつれ、多くの個人データがスマートフォンに保存される様になってきた。そのため、スマートフォンを紛失した場合には、個人データが他人に見られるリスクが高まってきている。また、スマートフォンでは、ネットワーク通信機能を持つアプリケーションをダウンロードすることにより、クラウドサービスと連携した様々な応用が広まってきている。しかし一方で、ダウンロードしたアプリケーションにより、ユーザが意図していないのに、スマートフォン内のデータがネットワーク経由で転送される等のリスクが出てきている。

 本開発では、AndroidTMから仮想的に分離した保護機能付フォルダを構成し、個人データを格納する仕組みを構築した。これにより、AndroidTM上のメニュー操作やアプリケーションから個人データを格納したフォルダへのアクセスを許可・禁止制御することが可能となり、パスワードやICカード認証等の個人認証と組み合わせることにより、個人データを保護することが容易にできる様になる。



【特長】

  1. AndroidTMから仮想的に分離された保護機能付フォルダを構成し、AndroidTM上のアプリケーションからのアクセスを許可・禁止できる仕組みを実現。AndroidTMには改変を行なわないため、通常のAndroidTM 向けアプリケーションを使用することが可能
  2. データを格納するフォルダをセキュリティボックスの様に施錠・開錠するため、個人で撮影した写真・動画をはじめ、メモ帳やドキュメント等の様々なファイル形式の個人データの保護を実現。電子メールに関しても、電子メールアプリケーションのメッセージ格納フォルダをこの保護機能付フォルダに設定することにより保護モードを実現





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2012-2-27

NEC
文書の高速検索と分類表示を行う
意味検索エンジンを開発
~ コンタクトセンターの業務効率化を実証 ~


 NECは、文書の高速検索と分類表示を行うことで、必要な文書を短時間で発見できる意味検索エンジンを開発した。また本検索エンジンを用いて、コンタクトセンターの業務効率化と、お客様満足度の向上を実現した。

 意味検索とは、検索する言葉をその同義語や上位・下位概念の言葉にも広げて、関係する文書を幅広く検索する方式
(注1)
 このほど開発した意味検索エンジンは、文書を高速に検索する技術、検索結果に含まれる大量の文書を分類表示し内容の理解を支援する技術、文書内の重要語を分類表示し絞り込みを支援する技術から構成されている。これらにより、お客の問い合わせに含まれるキーワードから関連する事例、不具合の症状、原因、対処方法などを短時間に発見することを可能にし、オペレーターの検索業務の効率化に貢献する。

 本検索エンジンをNECのコンタクトセンターの一つであるNECオラクルレスポンスセンター
(注2)に適用し評価したところ、検索一回あたりのオペレーターの作業時間を短縮し、一月あたりの問い合わせ対応の完了件数が25%増加したことを確認した。さらに、対応完了までの日数の短縮と、回答の質の改善にともなうお客様満足度の向上も確認できた。

 開発した技術の特長は以下のとおり。
  1. 意味検索を高速に実行する圧縮インデックス管理技術を開発
    上位・下位概念を含んだ検索キーワードと文書との関係を記載したインデックスのデータを圧縮保持する技術を開発。これにより、オンメモリ処理を実現し高速な意味検索が可能。

  2. 代表的な事例を短時間で理解できる因果関係マップを開発
    大量の検索結果から代表的な事例とその原因、解決方法を高速に分類してマップ表示する技術を開発。これにより、問い合わせの原因や対処方法をオペレーターが短時間で理解可能。

  3. 絞り込み用検索キーワードを容易に発見できる重要語分類技術を開発
    検索結果に含まれる重要語を高速に分類表示する技術を開発。これにより、大量の検索結果をさらに絞り込むための検索キーワードをオペレーターが容易に発見可能。


 昨今、お客の問題を早期に解決するとともに、お客の声を次の製品開発に反映させ、より満足度の高い製品・サービスを提供するために、コンタクトセンターの重要性が高まっている。しかし、サポート対象の拡大により、問題の解決に時間がかかることが課題となっている。このほど開発した意味検索エンジンはこのようなニーズに応えるもの。


(注1)

上位・下位概念とは"ソフトウェア"-"OS"-"Linux"などの単語間の意味的な上下関係のこと。意味検索方式では、検索キーワード(例."OS")に対して、同義語("オペレーティングシステム")、上位概念("ソフトウェア")、下位概念("Linux")など意味的に関係のあるキーワードを含む文書も検索される。

(注2)

NECが24時間365日運営する、オラクル社製品の技術に関する問い合わせに対応するコンタクトセンター。





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2012-2-17

NEC
ディスク容量を増やさずにデータ改ざん特定機能を付加する
秘密分散技術を開発
~クラウド環境での安心・安全なデータ保存に貢献~


 NECは、重要な情報を分散して保存し機密性を確保する秘密分散技術において、クラウドのようなオープンな環境下でも、安全に情報を保存できる技術を開発した。

 秘密分散技術は、データを複数に分散して管理し、決められた個数のデータを集めることで復元できる技術。このため、重要な情報を保存する際の漏洩対策技術として期待されている。

 従来の技術では、保存先であるディスク装置の故障や、故意の改ざんなどによる情報の変更有無を特定するため、分散した秘密情報の他に、秘密情報に改ざんがあるかを確かめるチェックデジットデータと、チェックデジットの計算を行う鍵データを分散して保持する必要があった。しかし、チェックデジットのデータは秘密情報と同程度のサイズ、鍵データは秘密情報の3倍以上のサイズとなるため、保存に大容量のディスクが必要となり、実用化に向けた課題となっていた。

 開発した技術は、通信やメモリのデータの誤りを訂正する誤り訂正符号技術
(注)と、従来の秘密分散技術を最適に組み合わせ、改ざんの有無を確かめるチェックデジットを複数集めることで鍵データを復元可能としたもの。これにより、従来技術では秘密情報とあわせて保持していた鍵データが不要となるとともに、チェックデジットのデータサイズも約20バイトとし、秘密情報とほぼ同程度のデータサイズで改ざんの特定が可能となる。

 同技術により、秘密情報の安全な保存に大容量のディスクが不要となるため、クラウド環境など、大規模データを保存する用途において秘密分散技術の活用拡大に貢献する。



(注)

誤り訂正符号技術:通信データやメモリが保存するデータに誤り(エラー)が発生した場合でも、それを検出し、正しい元の情報を復元する技術。





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2012-2-14

コニカミノルタIJ
プリンテッドエレクトロニクス用途初、
微小液滴・高精度インクジェットヘッドを新開発
~独自のMEMS技術を採用した工業用次世代インクジェットヘッド~

新開発インクジェットヘッド KM128SNG-MB


 コニカミノルタIJ(本社 東京都日野市、社長:大野彰得)は、コニカミノルタとして初のMEMS技術を用い、プリンテッドエレクトロニクス用途初の、微小液滴 1pl(ピコリットル:1ピコリットルは、1兆分の1リットル )で吐出できる高精度インクジェットヘッドの開発に成功し、今春よりサンプル販売を開始する。

 この新開発インクジェットヘッド『KM128SNG―MB』は、半導体プロセス技術を用いたシリコンMEMS技術を用いて製造された次世代インクジェットヘッド。この技術により微小液滴の吐出が可能な微細ヘッド構造(38mm幅、1列、128ノズル)の開発に成功した。インク流路設計、高精度組立加工技術により、微小液滴を高精度でかつ安定して配列することが可能。また工業用途で求められる耐インク性や低粘度インクでの適性も備えている。MEMS技術の採用によって、ノズル集積化も可能となり、ヘッド本体のコンパクト化などのメリットを達成した。今後の市場からの要望に応じてさらなるノズル集積化も視野に入れている。新開発インクジェットヘッドの具体的な用途としては、有機ELディスプレイのパターニング、有機EL照明の薄膜層のコーティング、スマートフォンなど高精細が要求される高付加価値ディスプレイなどの新しい製造技術としての活用があげられる。

 次世代のフレキシブルディスプレイを含めた、プリンテッドエレクトロニクス市場は、2020年に約2兆円の市場規模(コニカミノルタ調べ)が見込まれ、この新開発インクジェットヘッドの活用が大いに期待されている。昨年、コニカミノルタは、『次世代プリンテッドエレクトロニクス技術研究組合(JAPERA)』に参加した。イノベーティブな産業用インクジェット技術を通して、コニカミノルタは、近未来の省エネ、省資源、高生産性を実現する次世代プリンテッドエレクトロニクス技術の研究開発に貢献している。

 コニカミノルタは、コミュニケーションメッセージ「Giving Shape to Ideas 革新はあなたのために。」を掲げ、独自の精密加工技術、材料技術を活用して産業用インクジェット市場向けに、省エネ、省資源を特長とした、高性能で高付加価値なインクジェット製品(インクジェットヘッド、テキスタイルプリンター、高付加価値インクなど)を開発・製造している。今回の新開発インクジェットヘッドを通じて、産業用途におけるインクジェット技術のさらなる用途拡大と市場の発展に貢献していく考え。


新開発インクジェットヘッド『KM128SNG―MB』の主な特長

  • 半導体プロセス技術を用いたシリコンMEMS技術を採用
  • プリンテッドエレクトロニクス用途初、1plの微小液滴
  • 38mm幅、1列、128ノズルの高精度微細ヘッド構造
  • ノズル毎の精密駆動による高精度で安定した吐出
  • 工業用途で優れた耐インク性、低粘度インクでの射出適性
  • 均一な薄膜塗布(100nmレベル)が可能
  • 有機ELなどのディスプレイ製造技術に最適
  • 専用DPN(Drive Per Nozzle)駆動ボード、評価装置を用意

『KM128SNG-MB』の主な製品仕様

液滴サイズ 1pl (ピコリットル)
ノズル数 128(1列)
印字幅 38mm
最大駆動周波数 15kHz
ノズル間隔 300μm
本体サイズ 67mm(W)× 40mm(D) × 70mm(H)
本体重量 約55g
インク適用粘度 1-5 mPa・s

主な用途

有機ELディスプレイ製造のパターニング、有機EL照明の薄膜層コーティング、
高精度ディスプレイ製造用途(スマートフォン、フレキシブルディスプレイなど)





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