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●情報配信日 2001−4−10
| 〜“トナーカートリッジビジネスあってのプリンター販売”〜 | |
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リサイクルは時代の流れ。 再生品で他社攻略を推進! |
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| <問題点と対応策を考察する> | |
| レーザープリンターの急速な低価格化が進行している中で、そのサプライであるトナーカートリッジの存在がいま改めて注目を集めている。というのも、想像を絶するような勢いで本体価格の急落が進む背景には、そのバックヤードとして“たとえ機械本体では儲からなくても、後のトナーカートリッジで充分回収できる”というプリンターメーカー独自の計算式があるからで、現実問題として、プリンタービジネスを支えているのはコピーマシンのCV料金収入と同様、機械本体のプリンターではなく後について回るトナーカートリッジに他ならないからだ。 では、トナーカートリッジは果たしてそんなにも儲かるものなのだろうか?ここでは一見コーヒーの粉のようなトナーが1本2万円もする、その原価率がどれ位というような野暮な解析は行わない。現実のビジネスから言えることは、まず第1にプリンターメーカーが海外向けに出荷しているトナーカートリッジを逆輸入し、これを俗に「白箱」と称されるところの汎用品として、国内では格安に販売されているという現実である。 このことは、それだけの手間暇・コストをかけても国内ではメーカーの純正品トナーよりも格段に安く提供できるということ。つまり、国内で市販されているメーカーの純正品トナーがいかに高価なものであり、そしていかに旨味のあるドル箱商品であるかということを如実に物語っている。 2点目は、リサイクル・トナーカートリッジ(再生品)市場の存在である。およそプリンターメーカーとは縁もゆかりもない業者が再生品トナーの生産工場をはじめとする堂々たる設備を持ち、しかも資源の有効活用とリサイクルという社会的なニーズを背景に、そのマーケットを着々と拡大しているという現実である。 ここで、現在市場に出回っているプリンター用カートリッジ(LP)を分類・整理してみよう。()内は推定シェア。
次に、これらの市場売価だが、これは機種によっても大きく異なるが、平均すると汎用品は純正品標準価格の約60〜80%、再生品は同40〜60%の価格で販売されている。まずは、この事実をどう受け留めるかである。2点目は、純正品と汎用品、及び再生品とでは販売店の取り分ともいうべき利益率の面で大きな開きがあることだ。例えば、販売店が純正品を定価の15〜20%引きで販売したとしよう。その場合の利益率は1本当たりせいぜい10〜15%。が、これに対して、汎用品を仮に市場価格(相場)に照らし合わせて販売したとすれば…もっともこれは仕入先商社によっても異なるが、通常の仕入れ・販売形態(通販形態は別)において平均20%は下らないのだ。しかも、機種によっては実に30〜35%もの利益が計算できるものもあるのだから、まさにこれほどの美味しいビジネスはないといえるだろう。また、これは何も汎用品に限ったことではなく、リサイクル・トナーカートリッジについても全く同様、もしくはそれ以上のことがいえるのだ。 つまり、純正品を売るよりも汎用品や再生品を売る方が販売店にとっては遥かに利益率がいい(=儲かる)ということ。現状のトナーカートリッジビジネスの大きなエアポケットを、ここに垣間見ることができよう。 ■品質上の問題点もほとんどなくなったリサイクル・トナーカートリッジ とはいえ、汎用品やリサイクル・トナーカートリッジをメインに販売活動を展開している販売店というのはあくまでも少数派であり、大半はメーカーから供給される純正品をメインに販売しているのが現状である。これは、ひとつには品質に対する不安からである。仮に、純正品以外のトナーを使用してマシントラブルを併発した場合、あるいはまたトナーそのものの品質に問題があった場合、どう対応したらいいのかという不安である。 しかし、一昔前ならばともかく、現在は再生品トナーの品質も格段に向上しており、ほとんど純正品と変わらないところまでのレベルに達している。現に、再生トナーメーカーの中には、万が一トナーの品質に問題があった場合は“新しいトナーカートリッジに取り替えます”と、1年間の品質保証を打ち出しているところもあるように、そうした品質上の問題点は現状ほとんど解消されているといっていい。一方の汎用品の場合は、中身そのものが純正品トナーであるが故に、こと品質に関する問題点は全くないと言える。ただ、もし何かあった場合に果たして誰が品質保証責任を負うのか。この点が今ひとつ明確に定められていないところに再生品との大きな違いがある。勿論、これは商品を供給する側の商社がその責任を負うべき筋のものだが、商品を取り扱うにあたってはその辺を予め確認した上でやることである。そうでないと後々のトラブルの種となりかねない。
■顧客管理ができるリサイクル・トナーカートリッジの利点 リサイクル・トナーカートリッジには容器の回収という業務が付きまとう。一見煩わしい業務のように思われるが、実はこのことが販売店にビジネスとしての大きなメリットをもたらしてくれるのだ。 例えば、折角苦労してレーザープリンターを販売したとしても、肝心のトナーカートリッジの注文が途中から来なくなったというケースはよくある話だ。気が付いた時には出入りの文具納品店、あるいは通販から安い汎用品、もしくは再生品を購入しており、時既に遅しというよくあるケースである。 改めて言うまでもないことだが、プリンター販売のメリットは、トナーカートリッジというサプライを納入後に継続的に供給し続けることにある。コピーと同じ様に機械本体で利益を取るのではなく(取れない分を)、納入後のCV料金に該当するトナーカートリッジ、そして保守料金で利益を取る(補填する)。そのような性格を持った商品だから、トナーカートリッジはプリンター販売のいわば命綱であり、このもっともおいしいところを他社に取られてしまったのでは、それこそ何のためのプリンター販売か?ということになってしまう。 この点、リサイクル・トナーカートリッジは容器の回収を通じて顧客管理ができるので、トナーカートリッジビジネスを維持・継続できるという利点がある。純正品や汎用品の場合に比べて、こと顧客ロスト率という点において遥かにリサイクル・トナーカートリッジが優っているのはこのためである。もっと分かりやすく言うと、ユーザーが再生トナーを消却すれば、当然空の容器の引き取り依頼の電話なり連絡が入ってくるわけだが、そのときに新しい再生トナーカートリッジの注文も自動的に入るという仕組みである。つまり、リサイクルシステムはイコール、リピートシステムでもあり、この点においてリサイクル・トナーカートリッジはまさに文具・事務機専門店向けのビジネスといえるわけである。 また、一見煩わしいと思われる容器の回収だが、それはリサイクル・トナーカートリッジの納品のついでにやれば済むことであって、特別に面倒なことでも手間のかかえることでもない。コピーの場合は定期メンテを行うことによって毎月のCV料金収入という権益が保証される。リサイクル・トナーカートリッジの場合もそれと同様、空の容器を回収する業務を通じてスペアカートリッジの定期補給という権益が保証されるのである。 ■今のままだと通販業者に市場を専有されてしまう! このように、訪販業を主体とする文具・事務機ディーラーにとってリサイクル・トナーカートリッジは、高収益とサプライの継続的安定供給が確実に見込めるという点からも極めて魅力的な商品ということがいえ、いつまでも純正品だけにこだわっていると、それこそトナーカートリッジ事業を大きく拡大するチャンスを逃がしてしまうことになりかねない。そればかりか、純正品使用ユーザーを最大のターゲットとする他社からの猛攻を受けて、値段の安い汎用品やリサイクル・トナーカートリッジに切り替えられるという事態を招きかねない。中でも注目されるのは、リサイクル・トナーカートリッジの販売で近年急速に実績を拡大している通販業者の存在である。 事実、通販業者にとってリサイクル・トナーカートリッジは、●利益率が高く儲かる商品であること。●確実にリピートオーダーが見込めるなど売上の計算が立つこと。●ユーザーに対しては一方では経費削減、もう一方ではエコロジー&リサイクルという環境問題を同時に提案できることなどの理由から、コピー用紙と共に今や重要な戦略商品となっている。 しかもまた、トナーカートリッジの1本あたりの単価は、これは機種によっても異なるものの、平均すると2〜3万円といったところ。従って、事務機専門店が仮にリサイクル・トナーカートリッジの訪販セールスに注力するには明らかに単価不足の商品といえるし、必然ユーザーへのPRも行き届かないということになる。が、だからといって店頭に並べたら売れるかといえば、それほど回転の良い商品とは言えない。故に、こういった点からもまさに通販向きの商品と言えるのである。 実際の所、リサイクル・トナーカートリッジをメインに展開して、実績を伸ばしているいるカタログ通販もあるように、純正品をメインに取り扱う事務機専門店にとってこれら通販業者の存在はまさしく脅威となっている。また、このことはプリンターメーカーについても同様にあてはまることであり、少なくても、有効なトナーカートリッジ対策を持ち合わせていない現状のままでは、リサイクル・トナーカートリッジを目玉に展開する通販業者にやがてトナーカートリッジ市場を制圧される可能性は極めて大きい。そうした目下の情勢となっている。 ■通販業者のRTCビジネスの問題点 とはいえ、アスクルなどの通販事業者が展開するリサイクル・トナーカートリッジ(RTC)ビジネスにも現状、それなりの問題点がある。ひとつには、本来は利幅の大きさが売り物のリサイクル・トナーカートリッジであるはずなのに、会員店である文具小売店が実際に手にする利益率は5〜7%程度と少なく、ビジネスとしての妙味が全くといってないことである。つまり、ユーザーがカタログを見てオーダーしてくれるならばそれはそれで売上に貢献してくれるわけだから良しとする。その程度の認識であって、RTCそのものを積極的に拡販展開していこうという意識はほとんどの小売店は持っていないことである。 本来、リサイクル・トナーカートリッジの(小売店の)利益率は前記した理由からも最低でも15%は保証されるべき筋のものであり、20〜25%というのは常識である。では、何故そうした常識が罷り通らないのかといえば、ひとつには空のトナーカートリッジの回収システムにある。現在、通販業者がRTCで行っている容器回収の仕組みはどうなっているかといえば、空の容器が出た場合は通販業者とタイアップしている運送会社に連絡して引き取り(回収)を依頼する。そして、運送会社が容器の回収に上がり、それを通販業者の指定されたリサイクル工場に届ける。簡単にいうとこのような仕組みになっている。 <リサイクル・トナーカートリッジ容器回収システム例〜アスクル>
これは何もアスクルに限ったことではなく、大半の通販業者が上記の図のような回収システムを採用しているから業界の定型システムといえる。つまり、このことからも分かるように最大の問題点は、リサイクルビジネスの根幹ともいうべき容器回収業務が通販業者主導のもとに行われているということであり、本来顧客との接点にあり、顧客サポートを行うべき小売店(会員店)は全く蚊帳の外に置かれているということである。 煩わしい容器の回収は通販事業者が責任を持って行いましょう。小売店さんは何もしないでいいですよ。というのはあくまでも建前。本音は、通販事業者が中間の小売店の手を介さずにエンドユーザーと直結し、リサイクル事業を主体的に推進。それによってリピート客を確実に固定化し、この高収益ビジネスをモノにすることにある。だから、何もしないでいい小売店のマージンは5〜7%程度で充分というわけである。 通販業者が展開するRTCビジネスのもうひとつの問題点は、使用済みカートリッジの回収に伴う一連の煩わしい業務を、お客さんであるユーザーに一切を委ねていることである。即ち、引き取り用伝票への記入・指定の宅配業者への引き取り依頼電話・使用済みカートリッジの荷造りなどの業務である(上記の図-Bの項参照)。これらは本来販売店がやるべき業務だが、エンドユーザーとの直結方式を取っている関係上、やむなくユーザーにこれらの雑務の負担をかけているというのが実状である。 顧客満足度の追及、即ち、CSという観点に立っていうならばどうだろう。この容器回収システム、明らかに通販事業者のご都合主義という印象は拭えない。と同時に、ユーザーにしてみれば、「日常の回収管理業務は他人任せなのに、代金の請求だけはキチッと来る。販売店は一体何をしているの?」と、そういう素朴な疑問は当然抱くはずで、これでは小売店のCSに疑問を持たれても致し方のないところであろう。 コピーペーパーやOAサプライのように配達するだけの商品とはいささか事情が異なるだけに、リサイクル・トナーカートリッジの通販商法、果たしてどこまで通用するのか疑問符が付く点も多い。 ■販売店(小売店)主導型リサイクル・トナーカートリッジのビジネスモデルとは リサイクル・トナーカートリッジビジネスの成否の鍵を握るポイントが、回収管理業務にあることについては再三指摘した通りである。つまり、販売店が通販事業者の傘下に入りリサイクル・トナーカートリッジを販売しても、それは通販事業者を喜ばせるだけのことであって、メリットは全くといっていいほど無いということである。 では、販売店にとって理想的なリサイクル・トナーカートリッジのビジネスモデルとは一体いかなるものなのだろうか?ひとつは、リサイクルビジネスの主導権を販売店が握ることである。つまり、通販事業者にイージーにゲタを預けるのではなく、まずは通常の仕入れ形態の中でリサイクル・トナーカートリッジの販売に取り組むことである。とはいえ、翌日納品などの体制を自社で整備することは実際問題として不可能に近い。従って、地域の卸商社でそうした直送体制を装備しているところと手を組み、「容器の回収・管理業務については私共で責任を持って行いましょう」。こういうスタンスでリサイクル事業への本格的な取り組みを明示し、パートナー連携することである。 容器の回収といっても、実際問題としてそう煩わしいものではなく、日常の納品業務のついでに容器を引き取りに行けば済むことである。たったそれだけのことで自らがリサイクル事業の推進者となれ、高収益を得ることができるのだ。しかもそれだけではない。リサイクル・トナーカートリッジはユーザーに対して経費の削減 顧客管理が自動的にできるしくみの商品であることから、単にリピート客を確実に掴めるということだけではなく、この面で主導権を得るメリットというのは計り知れないほどに大きい。従って、そういうパートナーと手を組みリサイクル事業を展開することである。そうすることによって道もまた、開かれようというものである。 ■プリンターメーカーの対応は? では、こうした一連の動きに対して、純正品トナーを製造・販売するプリンターメーカーは今後どのような対応策を講じる必要があるのだろうか。少なくとも、現状のままでいる限りはリサイクル・トナーカートリッジのシェアは拡大する一方であることは間違いないだけに、早急な対策が望まれるところである。 具体的には、自らがリサイクル・トナーカートリッジの販売に本格的に取り扱い、これを物流面、容器の回収システム面で体系化し、自社のプリンターユーザーは自社で守るというスタンスを明確に打ち出すことである。現在、キヤノンやリコーなどプリンターメーカーでは、大手対策としてリサイクル・トナーカートリッジを望むユーザーにはリサイクル・トナーカートリッジの供給を行っているが(一部)、これを使用頻度の低い中小企業レベルにまで対象を広げ、お客さんに「純正品」か「リサイクル・トナーカートリッジ」をあらかじめ選択してもらう方式を採用することである。例えば、コピーの世界でいえば、カウンター料金方式か、それともスポット方式かをマシン納入時にお客さんに選択してもらうことであり、そうすればアウトサイダーのリサイクル・トナーカートリッジメーカーに商品のオーダーが流れることに少なくとも未然に防止することはできる。 果たして、そこまでの大胆な改革ができるのか否か?だが、ともあれそのような時期に直面していることは紛れもない事実である。 |
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